こんにちは、はがくれ家やよいです。双極性障害Ⅱ型と診断されてから、私の生活の中で最も重要な要素の一つとなったのが「睡眠」です。双極性障害と睡眠には非常に密接な関係があり、睡眠の乱れが症状の悪化を招くこともあれば、逆に良質な睡眠が症状の安定につながることもあります。
私自身、何度も睡眠の乱れから気分の波が大きくなり、苦しい思いをしてきました。しかし、試行錯誤を重ねる中で、睡眠管理が双極性障害との共存において非常に重要な鍵であることに気づきました。
この記事では、双極性障害と睡眠の関係について、医学的な知見と私自身の経験を交えながら詳しくお伝えします。同じ悩みを抱える方や、そのご家族の参考になれば幸いです。
双極性障害における睡眠の問題
双極性障害の方の多くが睡眠の問題を抱えています。実際、睡眠の変化は躁状態やうつ状態の前兆として現れることも多く、早期発見のサインとなることがあります。
躁状態での睡眠パターン
躁状態やそれに近い軽躁状態になると、典型的に以下のような睡眠の変化が現れます:
- 睡眠時間の減少: 3〜4時間しか眠らなくても元気に活動できる
- 入眠困難: 頭の中がアイデアで一杯になり、なかなか眠れない
- 早朝覚醒: 通常より2〜3時間早く目覚めてしまう
- 睡眠欲求の減少: 「眠る必要がない」と感じる
私の場合、軽躁状態になると夜中の2時、3時まで新しいプロジェクトのアイデアを考えたり、部屋の掃除を始めたりすることがありました。「今なら何でもできる!」という高揚感があり、睡眠の必要性を感じなくなるのです。
しかし、この状態が続くと、徐々に判断力が低下し、衝動的な行動が増え、最終的には疲労が蓄積して大きな落ち込みにつながることがあります。
うつ状態での睡眠パターン
- 過眠: 10時間以上眠っても疲れが取れない
- 日中の強い眠気: 活動中でも突然強い眠気に襲われる
- 睡眠の質の低下: 眠りが浅く、何度も目が覚める
- 起床困難: 朝、ベッドから出るのが極端に辛い
うつ状態のときは、長時間眠っているのに疲れが取れず、「鉛の毛布をかぶっているような」重い疲労感に悩まされました。子どもを学校に送り出すために起きなければならないのに、体が鉛のように重く、目覚ましを何度も止めてしまうことがありました。
睡眠の乱れが症状を悪化させる悪循環
睡眠の問題は単なる症状ではなく、双極性障害の悪化要因にもなります。以下のような悪循環が生じることがあります。
- 睡眠リズムの乱れ → 脳内の神経伝達物質のバランスが崩れる
- 神経伝達物質のバランスの崩れ → 気分の不安定さが増す
- 気分の不安定さ → さらなる睡眠の乱れ
研究によれば、3日間の睡眠不足だけでも、双極性障害の方の25〜30%が気分エピソードを経験するというデータもあります。私自身も、連続して2〜3日睡眠が不足すると、必ず気分の波が大きくなることを実感しています。
睡眠の質を改善するための具体的な方法
双極性障害と共に生きる上で、睡眠の質を改善することは非常に重要です。以下に、私が実践して効果を感じた方法をご紹介します。
睡眠衛生の基本原則
睡眠衛生とは、良質な睡眠を得るための習慣や環境づくりのことです。
- 規則正しい就寝・起床時間: 休日も含めて、毎日同じ時間に寝起きする。
- 光の管理: 朝は明るい光を浴び、夜は暗い環境で過ごす。
- カフェインの制限: 午後以降はカフェインを摂取しない。
- アルコールの注意: 寝酒は避ける。(睡眠の質を低下させる。)
- 運動のタイミング: 激しい運動は就寝の3時間前までに終える。
私の場合、毎晩10時に就寝し、朝6時に起床するリズムを守ることで、気分の安定が大きく改善しました。特に週末も同じリズムを保つことが重要で、「寝だめ」は逆効果だと実感しています。
就寝前のリラックス習慣
就寝前の1時間は「ウインドダウンタイム」として、心身をリラックスさせる時間にすることが効果的です。
- 入浴: 就寝の1〜2時間前に38〜40度のぬるめのお湯に浸かる
- リラクゼーション: 深呼吸、瞑想、ヨガのリラックスポーズなど
- スクリーンタイムの制限: スマホやパソコンの青色光は睡眠を妨げる
- 読書: 紙の本を読む(刺激の強い内容は避ける)
- アロマセラピー: ラベンダーやカモミールなどのリラックス効果のある香り
私は就寝前の習慣として、スマホを寝室に持ち込まず、代わりに紙の本を15〜20分読むようにしています。また、ラベンダーのアロマディフューザーを使うことで、「今は眠る時間」という脳への合図になっています。
私の体験:双極性障害と睡眠の闘い
睡眠リズムが崩れたときの経験
睡眠改善で得られた変化
精神科医の診察を受け、双極性障害Ⅱ型と診断された際、医師から最初に指導されたのが睡眠管理の重要性でした。半信半疑ながらも、以下のような取り組みを始めました。
- 毎晩10時、毎朝6時という就寝・起床時間の固定
- 就寝1時間前からのスマホ・PC使用の中止
- 寝室の環境整備(遮光カーテン、温度管理)
- 睡眠日記をつけて睡眠パターンを記録
医療的アプローチと自己管理の組み合わせ
医師との相談の重要性
睡眠の問題は自己管理だけでなく、医療的なアプローチも重要です。以下のような場合は、必ず主治医に相談しましょう。
- 2週間以上睡眠の問題が続く場合
- 睡眠薬の使用について判断が必要な場合
- 睡眠パターンの急激な変化がある場合
- 睡眠の問題が日常生活に大きな支障をきたしている場合
私は1週間ごとの定期診察で、必ず睡眠の状態を医師に報告しています。睡眠の変化は気分エピソードの前兆となることが多いため、医師にとっても重要な情報となります。
家族や周囲の人ができるサポート
双極性障害の方の睡眠をサポートするために、家族や周囲の人ができることがあります。
- 就寝時間の尊重: 決まった就寝時間を家族全体で認識する
- 静かな環境の確保: 就寝時間帯は音を控える
- 光環境への配慮: 早朝や夜間の不必要な明かりを避ける
- 規則正しい生活リズムの共有: 可能な範囲で家族も規則正しい生活を
- 睡眠の重要性の理解: 「単なるわがまま」ではなく治療の一環と認識する
私の夫は当初、私の厳格な睡眠スケジュールを理解できず、「休日くらいゆっくり寝ればいいのに」と言っていました。しかし、医師からの説明や、睡眠管理による私の状態改善を目の当たりにして、今では最も強力な支援者になってくれています。
まとめ:睡眠は双極性障害管理の要
- 規則正しさが鍵: 毎日同じ時間に就寝・起床する
- 環境づくりが重要: 睡眠に適した環境を整える
- 日中の活動も影響: 光、運動、食事など日中の習慣も睡眠に影響する
- 医療との連携: 自己管理だけでなく、医師との相談も大切
- 家族の理解とサポート: 家族全体で取り組むことで効果が高まる